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2008年05月01日
いざオリンピックへ(恩返し)

10年近くプロスポーツ選手をやっていて良く言われる言葉が有る。

特にオリンピックに出てメダルを取った後に沢山言われた言葉、「マジあの時感動しました!」とか「オリンピックでメダルを取ったんですか!?凄ぇー!」などである。

走っていると本人はそこまで感じないのだが、どうやら世間の評価はそうであるようだ。

そもそもなんでオリンピックに出ようと思ったかと言うと、
自分の先輩でアトランタ五輪の1KM T.Tの十文字先輩がメダルをとった時には強烈、鮮烈な感動であった。
まさか身近な先輩がメダルを取って帰ってきて、それを手に取らせてもらった時の感動は忘れもしない。
しかもヨーロッパのメジャー種目、自転車競技個人でメダルを取ったのである。
自転車乗りとして、まだまだペーペーな自分には、色々な意味で重かった。

そんな先輩とマンツーマンで練習をさせてもらい、師匠や、周りの練習仲間の協力があったからこそ、自分もメダルを取る事が出来たと思っている事に、間違いはない。


各種目のオリンピック日本代表がどんどん決まる中、我が自転車競技の発表は5月7日である。

今振り返ってみると、過去のオリンピックに出たときの感覚は
シドニー 21歳で出られるチャンスがあったから出た 5位
アテネ  日の丸を背負う意味を考えつつ走った 銀

では、もしも北京オリンピックに出られたときに思う事は何だろう?
そもそも何故オリンピックに出たいのか?
あえて今、代表決定が微妙な時だから考えてみた。

正直な話、人生でメダルは1度しか取らなくていいと思っていた。
だから、前回のオリンピックが終わった時に3年間自転車競技を休んでいたのだが、昨年ぐらいからどうしてもそうはいかなくなってきた。

今まで知り合った気の合う仲間たち、応援してくれる先輩方から「オリンピック出ないの?」「出てよ〜北京いくから」「応援してまーす」と言われまくるのだ。

あれ?自分の気がつかない間、周りに、こんなにも心から自分を応援してくれているファンが増えている。

思い返してみれば、アテネでメダルを取る前から仲の良い人たちばかりではないか。

自分は、スポーツ選手にもそうだが、他の世界で活躍する人間達を見たり、話をさせてもらう事により、自転車が頑張れるのだと常に意識している。

その周りの人間達が「オリンピックに行ってよ!」「次は金!」と言うのであれば、ニーズに応えない事はKYであるとまさに思う。
目指せるのに目指さない状況が一番失礼にあたる。


オリンピックには不思議なパワーがある。
オリンピック以降、沢山の手紙を頂いている。
その中の一つに、
「自分には夢がありましたが、数年前にそれを目指す途中で挫折してあきらめていました。しかし、長塚さんの走りを見て、もう一度夢を追いかけようと思いました。そしてついにその夢を叶える事が出来ました。あの走りで勇気をもらって頑張る事が出来ました。本当に有り難う御座いました!」

仲間達、そして自分の知らない人も見てくれているオリンピックでもう一度ベストを尽くす。じゃなくて、尽くさなければならない。

さぁもう一度オリンピックへ恩返しにいこう。

代表は7日発表である→ドキドキ。

投稿者 長塚智広 : 2008年05月01日 00:45  | 五輪 | コメントする
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長塚智広Profile

  1978年茨城県取手市に生まれる。取手一高にて自転車部に入部。1998年プロの競輪選手としてスタートする傍ら、2000年のシドニー五輪に出場。2002年、シドニーW杯において、チームスプリント競技で金メダル獲得。250Mのタイムは世界トップ3に入る実力。アテネ五輪出場も無事決まり、メダルの獲得が期待される。
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